白紙撤回か、推進か
重要な局面を迎える北山エリア整備計画
森 吉治(自治体要求連絡会事務局長)

 山田知事から西脇知事に代わり、府の担当者の口からも開発という言葉が飛び出すほど変質し、加速した北山エリア整備計画。今夏、府立植物園整備に係る有識者会議や共同体育館、総合資料館跡地活用に係る意見聴取会議が連続して開催され、地元説明や新聞広告[…]

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対談・インタビュー
第1回 日比野敏陽さん
(京都新聞滋賀本社編集部長 元新聞労連委員長)

第1回 日比野敏陽さん(京都新聞滋賀本社編集部長 元新聞労連委員長) 深まるばかりの旧統一教会と政治家の底知れぬ闇の関係、延長線上に突如国葬なる儀式も予定されている。ここは気骨のジャーナリストに一言聞かねばならない。記者でありながら在籍する[…]

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安倍元首相の「国葬」閣議決定の問題点
大田 直史(龍谷大学政策学部教授 京都自治体問題研究所理事長)

1.はじめに――安倍元首相の「国葬」閣議決定  岸田文雄首相は、2022年7月14日、首相官邸での記者会見において、参議院選挙運動中に殺害された安倍晋三元首相の「国葬」を行うと表明し、その後、7月22日、内閣はこのことを閣議決定した。松野博[…]

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第1回 十五年戦争と日本の医療界
―人間の尊厳と人権を基本にした医学・医療の発展のために
吉中 丈志

プロフィール 1952年山口県生まれ。1978年京都大学医学部卒業。 2002年京都民医連中央病院院長。2017年公益社団法人理事長。 京都大学医学部臨床教授。全国保険医団体連合会理事。京都府保険医協会理事。 NPO化学兵器被害者支援日中未[…]

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原発政策一気に加速
―原発の最大限活用は何をもたらすのか?―
市川章人(京都自治体問題研究所・原子力災害研究会)

 政府は脱炭素対策を理由に「原発の最大限活用」へと一気に加速することを決めました。そのために早期の再稼働を実施し、長期運転、利用率の向上を目指し、同時に新たな原子炉開発を進めようとしています。 一気に進む原発政策が、老朽原発依存社会と増大す[…]

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元独裁者の息子マルコス・ジュニアの
次期比大統領選出をどう見るか
塩地万集(現代フィリピン史研究者)

 1986年、フィリピンでは、国民の大規模な抗議行動(エドゥサ革命)によって、独裁者として長年君臨したフェルディナンド・マルコスが取り巻きたちとともに追放された。国民の力―ピープルパワー―が独裁政権に打ち勝ったのだ。そして翌年に成立した第五[…]

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「戦争か平和か」日本の針路が問われている
憲法前文と9条の理念を活かした平和外交をする日本に変えよう
片岡明(京都平和委員会 理事長)

大軍拡・戦争準備の自民党政策  7月の参院選に向けて自民党は、「決断と実行。日本を守る。未来を創る。」をスローガンに掲げた選挙公約を発表しました。外交・安全保障政策では、防衛力の抜本的な強化に向けて、NATO=北大西洋条約機構の加盟国が、防[…]

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「過労死のない社会」を目ざして
-過労死防止学会が9月に京都で大会を開催-
細川孝(学会常任幹事、龍谷大学教員)

 過労死防止学会は2015年5月に設立された、まだ10年に満たない新しい学会である。この学会は長く続くことは期待されていない不思議な学会である。過労死・過労自殺(以下、過労死)がない社会が実現すれば、この学会の存在意義はなくなってしまうから[…]

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蜷川虎三と水産
乾 政秀(楽水会編集委員、㈱水土舎最高顧問)

目 次 Ⅰ,水産講習所時代 Ⅱ,海洋調査部時代 Ⅲ,京都帝国大学への進学 Ⅳ,水産経済学への情熱  蜷川家は芝村藩(現在の奈良県桜井市芝)に仕える藩士、母方の曽祖父はもと水戸藩士で乞われて譜代大名である丹後宮津藩の本荘家に仕えた家柄であった[…]

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プーチンの「初歩的誤り школьная ошибка」
―言語と民族をめぐって(上)
神谷栄司(元佛教大学教授)

 ウクライナ侵略を決断したプーチンは精神に異常をきたしているのではないか、という報道がある。その真偽は、精神科医が彼を診察して判断するほかに明らかにする手だてはない。精神疾患かどうかは別にして、彼が過剰に感情的になっていることはたしかであろ[…]

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第3回 歴史と自治体公衆衛生政策再建の糸口
中村 暁(京都社会保障推進協議会 医療部会)

4 日本における公衆衛生政策の歴史経緯 (1) 公衆衛生政策と国家権力  「集約化」の側面からのみ捉えると地域保健法は保健所数を減少させた稀代の悪法だったことになる。しかし地域保健法制定に至った経緯には何かしら国からみてそれを必要と考える国[…]

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第2回 日本の公衆衛生政策の概要と「京都市保健所」問題
中村 暁(京都社会保障推進協議会 医療部会)

3 日本における保健所を中心とした公衆衛生政策の概要 (1)感染症対策の中核として法定化された「生を衛る」行政機関としての保健所  公衆衛生に関する政策と一言でいっても、その対象範囲は広い。「衛生」とは「生を衛る」ことであり、病気であっても[…]

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あやべ志賀郷 彩時季 その2
多田 晃(今しぼり代表取締役)

私が移住してからの十数年間  私が移住してからの十数年間で、一番の大雪に見舞われて、今年は北国のような新年をむかえました。昨年末のクリスマスに第一陣の大雪があり、それ以降は、溶ける間も無く次の雪が降りました。一月の二十日を過ぎても、今年は雪[…]

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福島第一原発事故被害の子どもたちが開いた解決への道筋
―原発被害の苦しみの淵から這い出るために―
福島敦子(原発賠償京都訴訟 原告団共同代表・大飯原発差止京都訴訟 世話人)

子どもたちの健康被害  福島第一原子力発電所(以下福島第一原発と表記)の爆発事故が発災してから今年で11年が過ぎます。  私が現実になってほしくないと常に思っていたことに、子どもたちの健康被害があげられますが今年に入り、司法判断を求める段階[…]

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第1回 新型コロナウイルス感染症対策の概要と保健所
中村 暁(京都社会保障推進協議会 医療部会)

はじめに  中国が原因不明の肺炎をWHO(注1)に報告したのは2019年12月31日。武漢市当局が新型コロナウイルスによる死亡例を報告したのが2020年1月11日。そして同月16日、日本で初の感染確認。以降、私たちの暮らしは一変した。 一体[…]

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「社会保障制度としての公衆衛生政策と保健所再生の糸口」(全3回)
中村 暁(京都社会保障推進協議会 医療部会)

 2020年1月16日、日本で初の新型コロナウイルス感染が確認されて2年が過ぎました。  第6波の感染拡大を抑え、住民の命と暮らしを守るためには社会保障制度としての公衆衛生政策と保健所再生が極めて重要です。国と京都府、京都市をはじめとした自[…]

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上田から始まる自由大学100周年―私たちのはてしない物語2021-
佐藤一子(社会教育研究者・東京大学名誉教授)

はじめに  2021年9月11日に上田自由大学100周年を記念するシンポジウムが長野県上田市で開催されました。上田市教育委員会の主催で上田小県地域に根づく民衆の自己教育運動100年の歩みと継承の課題を考えるつどいです。上田小県地域では、京都[…]

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2022年の年頭にあたって
岡田知弘(「ねっとわーく Kyoto ONLINE」運営委員会代表)

 みなさん、新年おめでとうございます。  私たちが、「ねっとわーくKyoto Online」のサイトを開設してから、ちょうど半年になります。この間、京都の地域、政治、経済、文化など住民生活にかかわる広いテーマを中心に、様々な分野の皆さんに、[…]

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風力発電計画から地域の環境とくらしを守る
傘木宏夫(長野県住民と自治研究所理事・事務局長)

はじめに  気候変動対策や脱原発の社会的要請を受けて、再生可能エネルギー開発の動きはさらに勢いを増しています。しかし、自然エネルギーとも言われるように、自然環境を資源としているので、原発や火力の代替を担わせて短期間かつ大量に消費するならば、[…]

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